保険

変額保険はどうですか?という相談事例

こんにちは、たぱこです(^^♪

変額保険を保有しているんですが、これはどうしたらいいですか?

という相談が立て続けに3件!

変額保険の考え方のポイントはその加入目的が

「死亡保障か」

「資産運用として自分で使う目的か」

によって異なります。

今回は「資産運用して老後自分で使う目的で加入している場合」の判断ポイントについて解説していきます。

変額保険とは

生命保険は、大きくは、定額保険と変額保険に分けられます。

定額保険は、死亡や入院などの保険金・給付金の支払い事由が起きたとき、支払われる金額が契約時にあらかじめ定まっている保険のことです。

貯蓄型の定額保険の場合は、あらかじめ決まった利率があり、何年後にいくらもらえる、ということが確定していている点が安心です。

一方、変額保険は、契約者が支払った保険料を、株式など高い利回りを狙える一方、価格変動が大きい金融商品で運用する投資型の保険商品です。

特別勘定で、株式や投資信託などの投資商品で積極的に運用します。その運用状況がよければ、受取る保険金や年金、解約返戻金は増えますが、逆に運用状況が芳しくなければこれらは減ることになります。このため、満期保険金や年金、解約返戻金は保証されていません。

保険は万が一に備える安心のために加入するのに、満期保険金や解約返戻金が保証されていないってことがそもそも気に入りません!

変額保険のイメージ 知るぽるとより引用

但し、保険なので、万が一の時(死亡した場合)の基本保険金は保証されています。

それがこの図の「基本保険金」という部分です。

保険期間中いつ亡くなっても基本保険金は確保されます。

ですけど、満期まで持ち切った時の「満期保険金」の金額が投資での運用結果次第、という仕組みなのです。

変額保険は投資型の保険商品で、満期時の保険受取金は運用結果次第。満期保険金や年金、解約返戻金は保証されていない。

変額保険と自分でNISAを使った投資は同じ

保険に加入すると保険料の運用先を選ばされます。

下記はアクサ生命のユニットリンクの特別勘定のしおりからの引用です。

それぞれの過去の成績を見せられて、皆様の考え方にあった運用先を選ぶことになるかと思います。

運用初心者の方はこれを見せられてもなんのこっちゃかわかりませんよね(笑)

過去の運用成績を見せられて、おそらく「世界株式プラス型」や「外国株式型」、安定志向の方は「バランス型」を選ぶことでしょう。

変額保険すごい!こんなに増やしてくれるなら申し込まなきゃ!

となるかもしれませんが、プロの私から見ると、

なんだこれ?NISAのインデックス型の投資信託と同じ中身じゃん!とわかってしまいます。

そうなんです!

保険会社の見せる過去の運用成績は、特に保険会社の運用が優れているというわけではないんです。過去の同様の指数の動きと比較すれば一目瞭然!

資産運用の方法を下記の図のように整理しました。

結局、運用の場合のお金の行き先は株式、債券などになります。

運用資産の選定も大事ですが、どこの入り口から入るか、も大事です!

どこの入り口から入るのが一番いいのかは皆様の属性や収入などにより異なります。全員同じではありません。

ですが、結局同じ運用をするのなら一番メリットのあるところから入ってほしい。

保険会社という入口から入ってしまうと、余計な手数料やコストがかかります。

その分、運用効率が下がることがあることを知っておいてほしいのです。

私なら「保険会社」と「NISA」という入口を比べた時、断然「NISA」を選びます。

その理由は次で説明します。

「保険会社」の運用が特別優れているわけではない。「保険会社」でも「NISAを使い自分で投資信託を購入」しても運用結果はほぼほぼ同じ。

変額保険とNISA 出口での違い

例えば保険で「世界株式型」を選んだ場合とNISAで「オルカン」(全世界型株式)を選んだ場合の運用結果は大差ないと思われます。

一応保険会社で銘柄選定してます、というような記載はありますが、金融機関でも同じような勧誘文句で手数料の高い投資信託を勧めらますね、それと同じです。

「アクティブ投信の7割がインデックス投信に負けている」金融機関が知られたくない残念な事実、こんなことも参考になりますね。

では、変額保険で起こりうる出口(満期解約時)でのポイントを2つ解説します。

税金面(増えた場合)

保険の場合、払った保険料よりも満期解約時の受取額が増えた場合、税金がかかります。

  • 一括で受け取る場合→一時所得
  • 年金形式で受け取る場合→雑所得

となります。

一時所得雑所得の税金は次のように計算します。

保険の場合は下記のようになります。

  • 総収入=受け取る金額
  • 必要経費=支払い済みの保険料

どちらで受け取る場合にも運用がうまくいって増えた場合、税金がかかります。

社会保険料(増えた場合)

実はもっとも影響が大きいのが、こちらの社会保険料です。

税金増えちゃうの困ります

というご相談が多いですが、

本当に影響が大きいのは社会保険料の増加ですよ!!

会社員の方は会社からの給与額で「年金保険料」「健康保険料」が決まるので保険で収入があっても税金面の影響のみです。

ですが、個人事業主の方や年金生活の方には大きな影響がでます。

特にこういった変額保険は超長期で契約させるので満期時はだいたいが年金生活になってからという設定になっています。

年金生活の場合、一時所得でも雑所得でも所得が上がってしまうので、所得額によっては翌年の健康保険料や介護保険料が上がることに注意が必要です。

対してNISAなら増えた分に関しても非課税ですし、分離課税ですので社会保険料にも一切影響しません。

変額保険で利益がでた場合は税金がかかり、社会保険料が上がる可能性あり。NISAならば非課税、社会保険料に影響なし。

マイナスだった場合

満期解約時に残念ながらマイナスになってしまった場合、それは減った金額として受け取るだけです。

減ってしまった場合はもちろん税金はかかりません。

それはNISAでも同じです。

「資産運用なので100%確実に増やせるわけではない」ところがこの保険のリスクです。

NISAの場合は運用だと理解して始めるのでまだここのリスクはわかっている場合が多いですが、保険だと思い、運用だと理解していない場合、マイナスになった時の衝撃が大きいと思われます。

まとめ

変額保険の内容とNISAとの比較について解説してきました。

  • 変額保険は投資型の保険商品で、満期時の保険受取金は運用結果次第。満期保険金や年金、解約返戻金は保証されていない
  • 「保険会社」の運用が特別優れているわけではない。「保険会社」でも「NISAを使い自分で投資信託を購入」しても運用結果は大差なし
  • 出口まで注意!変額保険で利益がでた場合は税金がかかり、社会保険料が上がる可能性あり。NISAならば非課税、社会保険料に影響なし。

私はそもそも資産運用と保険機能を混ぜてわかりづらくすることに反対です。

結論!資産運用なら変額保険ではなく、NISAを活用しましょう!

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保険加入の目的が資産運用で、いつか解約して自分で使うつもりの場合は、解約控除がかかってもプラスであれば解約しての仕切り直しもアリでしょう。

老後の税金や社会保険料が気になってしまうような変額保険よりもNISAでの資産運用を検討してみてください。

解約の際は現在の評価額だけでなく、死亡保障額も必ずご確認ください。運用次第では死亡保障額も増えている場合があります。死亡保障額に魅力を感じる場合はそのまま継続もアリです。メリット、デメリットを総合的に理解したうえで、ご判断ください。

こちらのブログは個人の見解です。投資は自己責任でお願いいたします。

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