こんにちは、たぱこです(^^♪
日経新聞マネーのまなびにファンドラップについての記事がありました。
「ファンドラップ、費用に注意」(2021.7.24)
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO74086610R20C21A7PPM000/
ファンドラップってどんなラップ???
今回はファンドラップについて解説したいと思います。
ファンドラップとは?
ラップとは「包む」という意味の英語。いくつかのファンド(投資信託)を組み合わせて包み込みパッケージ化したものです。
サランラップを思い出したあなた!まんざら間違いではありません(笑)
実際には下記のような商品として銀行や証券会社で販売されています。
投資一任契約を結び、本人に代わって運用・管理を金融機関が行う資産運用サービス
最低金額が500万~等、まとまった資金が必要なので、主に富裕層や退職金のある人に金融機関がセールスする商品となっています。
記事によると、最近ファンドラップの残高が増えてるらしいです。
運用をプロに任せたいと思っている人が多いのか、金融機関の営業が猛烈なのか(苦笑)。
つみたてNISA同様、運用に関心を持つ人が増えるのはいいことですが、安易に決めずに「サービスがコストに見合うものなのか契約する前によく確認したい。」と指摘しています。
たぱこのファンドラップ販売経験とコストの検証
私も実は銀行営業時代に、ファンドラップを販売しておりました。
銀行からするとファンドラップは運用商品の最終目的地。
お客様にここに連れていくために、定期預金の金利を上げたりキャッシュバックキャンペーンをやったりします。
つまり、一番利益が上がるものだからです。
その利益となるのが記事で指摘されている「コスト」=投資一任報酬です。
大手金融機関のコスト(手数料)を表にしてみました。
野村ファンドラップ | 大和ファンドラップ | 日興ファンドラップ | |
最低金額 | 500万円 | 300万円 | 300万円 |
手数料 | 0.583~1.738% | 1.54% | 1.32% |
手数料は運用残高に対して年率で徴収されます。
例えば日興の1.32%の手数料率だと300万円にかかる手数料は年間約39,600円。なかなかの金額です。
つみたてNISA対象の投資信託「eMaxisslimバランス(8資産均等型)」の信託報酬が0.154%ですのでその高さがよくわかると思います。
まあ、手数料を払ってもそれだけお金が増える運用をしてくれていれば問題ないんですけどね
記事によると主要12社の会社ごとの顧客の平均リターンは+3.8%から-1.9%(2020年末までの3年間、年率、経費控除後)とのこと。
好成績ばかりではないとあります。
実際、私の信託銀行のファンドラップも散々でした。
株式は上がっているのに、全然お客様の資産は増えない。
そりゃそうです。
安定運用がウリなので、中身は債券の方が多いからです。
株式の割合が少なければ、株が上がっても資産は増えません。
また、ヘッジファンドなんて変なものが入っていたので不思議な値動きをする。
そして、とどめが高い手数料・・・。
この記事を書いた2021年7月当時の日本の10年国債の金利は0.02%、米国債10年の金利は1.281%。
ということは債券を多く含む分散投資では1.3%もの手数料をとられると資産は全く増えない、のです。
そして2022年11月の日本国債10年の金利は0.249%、米国債10年は4.154%。
この水準であれば利回り的には利益はとれそうですが、金利が上がった代わりに債券価格が下落していますので、そううまくは資産評価額は増えていないと思います。
お客様からは「ずっとマイナスなのに手数料はとるのか」と言われてよく謝ってました。
お客様の中には他の金融機関でもファンドラップをやっている方がいましたが、皆さん口を揃えて悪口ばかりでした。
運用は中身を理解して自分で決める
でもね、今考えてみれば運用を人任せにするってありえないと思います。
ファンドラップで任せてしまうにしても、どんな商品に自分のお金を投資しているのか、きちんと理解しないと。
窓口の若いお姉さんに大丈夫だと言われたからやったのに、全然だめじゃないかー
こんな苦情が続出でしたが・・・
自分のわからないことはやってはいけないと思います。
運用ってそんなに難しいものではないんですよ。
デイトレーダーのように画面に張り付いて売買するようなことをする必要はないんです。
これだけです。
自分の大事なお金ですもの。自分で考えていけるようになりたいですね。
この日経新聞の記事も遠回しに「費用に注意」と書いていますが、本当はファンドラップなんて使わなくても自分で運用できるんですよーということを伝えたいのではないでしょうか?
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