資産運用

「NISAの非課税枠を使い切った方がいいですか?」という相談事例2024年末版

たぱこ

こんにちは、たぱこです(^^♪

2024年から新しいNISA制度が始まりました。

2023年のつみたてNISAは1年間の非課税投資額が40万円でしたが、2024年のつみたて投資枠は年間120万円と大きく枠が広がっています。

この時期に決まってくる質問が

非課税枠いっぱいに投資した方がいいですか?

改めて現在のNISA制度を確認しつつ、私の考えを書いていきたいと思います、

NISA制度とは

NISAとは、少額からの投資を行う方のために2014年1月にスタートした「少額投資非課税制度」です。

金融庁ホームページより

投資を解約した時の利益・配当金に対して、

  • 約15%の所得税・復興特別税
  • 5%の住民税

がかかります。

ですが「NISAという箱の中で購入した投信については課税しませんよー」という制度になります。

こちらのイラストがわかりやすいですね。

SBI証券より引用

ただし、この話は利益が出ることを前提に説明されています

NISAは利益が出て初めて、税金を払わなくていいという恩恵が受けられるわけです。

で、2024年からのはこちら↓

2024年からは年間投資枠がつみたて投資枠は120万円、成長投資枠は240万円となっています。

この枠を使い切ってもいい人

長期での資産形成に腹落ちしており、運用待機資金が潤沢にある人

ある程度まとまった資金があるけれど、リスク低減のために敢えて時間分散をして投資をされている方は枠を使い切る方法を選択してもいいと思います。

いずれ運用しようと決めている待機資金ならば、早く投資にお金を入れることによって、待期している間の機会損失をなくすことができます。

もちろんこの待機資金は、生活資金と完全に分離された余裕資金でなくてはいけません。

無理に枠を使い切らなくてもいい人

今年の途中から積立を始めた人

NISA(つみたて投資枠)は積立方式でしか設定できません。

1年の途中から投資を始めた方は1か月の上限の10万円/月で設定しても120万円は使い切れない、ということになります。(つみたて投資枠のみの活用、ボーナス設定は除く)

もちろんボーナス設定をすれば120万円満額に近づけて投資することは可能です。

ですが、たぱこは投資初心者の方は無理にここでボーナス設定をする必要はないと思います。

相場の上げ下げを十分に経験していない方は、お金の価値が動くことに慣れていません。

急激な相場変動が来て、評価額が下落した場合のショックをなるべく受けてほしくない。

まずは1年くらい定額で様子を見てからの増額をお勧めします。

非課税よりも、まずは経験優先、といったところでしょうか。

個人的には投資は焦るとろくなことがない、と思っています

生活資金に余裕のない人

ここ数年で投資を始めた方はコロナショックなどはあったものの、すぐに回復することが多く、マイナスを長く経験する場面がありません。

そして今年のNISA拡充。

投資をやらないと乗り遅れちゃう!!

SNSなどにまどわされて、投資額を増やさなくてはいけないと焦る方も見受けられます。

この先、上昇相場になるのか、それとも暴落がきて4,5年株価が下がり続けるようなことが起こるのかは誰にもわかりません。

私が信託銀行で働いていた時は2015年のチャイナショック直前に投資信託を購入して5年以上マイナスから回復できない投資信託をお持ちの方もいました。

投資は100%プラスになるという保証はありませんので、生活資金に余裕がない方は無理に増額する必要はないと考えます

暴落を待つ人

2024.11現在、トランプさんが時期大統領に決まり、今後、株価は上昇?

いやいや、こればかりは誰にもわかりません。

また、コロナのような流行り病が起こらないとも限りません。

となると、ここは淡々と積立投資をして、相場暴落時に追加投資ができるよう温存しておく策もアリかと思います。

とはいえ、暴落がくるとなかなか購入できないもの、ですけどね。

まとめ 非課税枠はおまけです

2024年からのNISAは一人当たりの非課税保有限度額が1800万円。

一生かけて1,800万円使い切ればいい、慌てる必要はなし。

2023年までのNISAは期間限定の政策でしたし、年間で投資額を考えるものでした。

ですが、2024年からのNISAは1年単位ではなく、一人1,800万円、と人生を通して投資を考えることができる設計になっています。

2024年のNISA制度は皆さんの焦る気持ちにブレーキをかけられる、よい制度になってます。焦らず、じっくりいきましょう!投資は焦るとろくなことがないです

ちなみに、たぱこが信託銀行勤務時、この時期になると恒例のお客様への攻め方トークの1つに

お客様、今年のNISAの枠がまだ残ってますね、もったいないですからこちらの投資信託の購入いかがでしょうか?

というものがありました。

そう、これは完全に営業トークです(笑)

年末に投信を買ってもらうための戦略でした。

この戦略トークが頭に残っていて「もったいない」という言葉にアレルギーを感じてしまうのかもしれません(笑)

そもそも、枠を使い切らないということは「もったいない」のでしょうか?

たぱこはNISAの枠を使い切らないことがもったいないとは全然思いません。

たぱこ

投資活動の目的はプラスにすること。非課税はおまけだと思ってます。

「非課税」という言葉に振り回されず、自分自身のリスク許容度に応じて決めていきましょう

投資は自分で考え、自分のスタイルを確立することが大切です。

SNSや他の人に合わせる必要はないです。

皆様の考える参考になれば幸いですが、最終的にはご自身で決断してくださいね。

ご相談、ありがとうございました。

\NISAのご相談・お問い合わせはこちらから/

一番大事なのは非課税枠よりも世界経済の成長を信じる気持ち↓

世界経済が成長するとは?娘と「年金・投資」の話をしました ~投資編~娘にした世界経済成長とつみたてNISAの話。世界経済の成長を信じるとは?...