相続

家族信託

たぱこ

こんにちは、たぱこです(^^♪

人生100年時代。

長生きになるのはいいけれど、それに伴い、認知症になる方が増えています。

「認知症になると銀行口座が凍結されてしまう」

そんな話をご存じですか?

最近話題の家族信託と成年後見制度について解説します。

家族信託とは

「遺言」は亡くなった後の備え、「家族信託」は生きている間の財産管理の備えに行うものです。

家族信託とは自分で自分の財産管理をできなくなってしまった時に備えて、家族に自分の財産の管理や処分をできる権限を与えておく方法

長生き社会が実現している現代、どうしても認知症というリスクがさけて通れません。

・銀行は本人が認知症だとわかると口座を凍結する可能性があります

・認知症になると不動産の売買や賃貸といった契約行為ができなくなります

こうなってしまった時には例え家族であっても

  • 必要な介護や医療費が本人の銀行口座から引き出せない
  • 自宅売却ができず施設入居費などを捻出することができない

ので生活費用が不足して困ることになります。

成年後見制度(法定後見)

もし家族信託をしていなくて認知症になってしまった場合はどうなるのでしょう?

その場合は成年後見制度を使うことになります。

家庭裁判所が選んだ成年後見人が本人の財産管理や契約行為を行います。

この成年後見人は現在は3/4が弁護士や司法書士が選ばれ、家族が指定される確率は低いです。

家族が後見人になるのが一番いいと思うんですがね。家族のお金を勝手に引き出してしまう人がいたんでしょうか、難しい世の中です。

家族が選ばれるかどうかの基準は示されていないのですが、家族内で資産に対する考え方が違ったり、委託者が1,000万円以上の資産がある方は家族が選ばれることは難しいとされています。

凍結された預金からお金をおろす為には、それが本当に本人のためになるものなのか、家庭裁判所と成年後見人の承認が必要になります。この審査はとてつもなく厳しく、なかなか家族の思うとおりにならないようです。

成年後見制度を使うのは最終手段!

むしろ、使わない方がいい(たぱこの考え)

成年後見制度と家族信託の比較

成年後見と家族信託との比較を表にまとめておきますね。

家族信託の方が費用の面からも使い勝手の良さからもお勧めです。

成年後見家族信託
いつから認知症になってからでもOK認知症になる前、元気なうち!!
いつまで認知症が治るまで(亡くなるまで)自由に決めることができる
誰が弁護士や司法書士など専門家信頼できる家族
誰のためにご本人だけのためご本人や家族のため
できること本人のための使い方
(介護施設費用・リフォームなど)
契約の目的通りの使い方
 配偶者の為の費用
 実家の売却
 相続対策
できないこと家族・配偶者のための使い方、実家の売却信託の目的に反する使い方
費用申し立て費用のほか継続的に費用がかかる
<成年後見人の報酬の目安>
基本報酬:月額2万円
管理財産額1,000万円から5,000万円:
月額報酬3~4万円
管理財産額5,000万円以上
月額報酬5~6万円
本人の財産から支払われる
基本的には初期費用のみ
<財産額(家+預貯金5,000万円)の場合>
家族信託の設計・コンサルティング費用:50万円
信託契約書の作成:15万円
信託する不動産(家)の登記:10万円
→ 合計 75万円

成年後見人に家族がなった場合は、家庭裁判所によって成年後見監督人が選ばれます。

また、自分で選んだ任意後見人の場合も任意後見監督人が選ばれます。

どちらも管理財産額5000万円以下の報酬は月額1~2万円、5000万円超は月額2万5000円~3万円と、後見制度を使うと例え家族が後見人になっても費用はかかり続けることに注意が必要です。

家族信託を検討した方がいい人って?

家族信託の活用事例はたくさんありますが、預貯金が少額で、自宅売却資金を自身の介護費用や施設入居費にと考えている方は早急にご家族での対策をお勧めします。

家族信託は不動産の財産管理に有効です!

法律はそれを知っている人の味方です。

知らないと時には牙を剝くこともありますから、正しい知識を学んで元気なうちに対策しておきましょう!

成年後見制度は最終手段。こちらの文献が参考になります↓

家族信託は有効な手段ではあるけれど、お話をお聞きすると意外とそこまでやらなくてもなんとかなる、というパターンも多いです。

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